【石川道子:マテバシイ (ブナ科) Lithocarpus edulis】

マテバシイ (ブナ科) Lithocarpus edulis

ドングリ、シイの実、クリ拾い。ブナ科の木にはなつかしい思い出が。
ところでマテバシイのマテって、ハテ?
漢字で馬刀葉椎と当てているが、南米のマテチャノキ(モチノキ科)の葉に似ているからとか。

作者 プロフィール

石川道子 Ishikawa, Michiko(千葉県)

私、子どもの頃田舎で育ったんです。
地平線に富士山と筑波山、北の方角には低く北関東の山並みが見える関東平野のど真中の農村です。
周りは田んぼと畑、その間にポツンポツンと家が建っている、イヌマキの垣根に竹やぶがあって、母屋の北側はスギやスダジイなどの屋敷林でした。
その林の中で、シイの実を拾うのも遊びの一つでした。
カサコソと落葉をかき分け、黒光りするシイの実を探すのは、けっこう楽しかったです。
桶に水を汲んで、浮いたのは捨てて、生で食べる。
お腹の足しにはならなかったけど、噛んでいるとかすかな甘味。幼き日の思い出です。

その頃、屋敷林にも鎮守の森にもマテバシイはありませんでした。
マテバシイを知ったのは、東京で植物観察をやるようになってからです。
1970年代の事で公害や自然破壊が社会問題になっていました。
観察会では都内の公園、緑地、近郊の里山を歩き、その活動の中で植物画の存在を知り、更に太田洋愛先生の植物画展を見たのです。
“こういう描き方があるんだ!観察力をつけるにはこれだ!”と生き方の方向が決まったのでした。

でも描きはじめたらもっと前に知りたかった、せめて10年早かったらと思いました。
残念ながら時間は戻せない。だったらその分10年長生きすれば、と自分に言い聞かせ、いつの間にか85才になってしまいました。

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