【本山桃世:ミョウガ(ショウガ科)Zingiber mioga】

ミョウガ(ショウガ科)Zingiber mioga

お料理の主役になれない脇役のミョウガ。
クリーム色の花が緑の葉陰にひっそりと儚なく見えながらも、しっかりと苞葉に守られ、地中で逞しく伸びる根茎を従えて、存在を主張する様を描けたらと挑戦しました。

【本山桃世:ネコヤナギ(ヤナギ科)Salix gracilistyla】

ネコヤナギ(ヤナギ科)Salix gracilistyla

チロチロと雪解け水が音を立てる川べりのネコヤナギ。散りそびれた枯れ葉が一枚、しがみつくようにぶら下がった蓑虫が一匹。小さなキャップを弾き飛ばして覗かせる銀色の綿毛がキラリ光って、春待つ里山風景の一コマです。(透明水彩 40.0×30.5cm )


作者 プロフィール

本山桃世 Motoyama, Momoyo(京都府)

少女時代を過ごした戦後のふる里は、身辺全て貧しかったけれど、草花木果、自然は美しく豊かだった。
近年訪れる里山には、川辺の土手も雑木林も、薮陰の小径に小川のせせらぎも無く、住宅街に舗装道路の無機質なコンクリートが冷たく横たわっているばかり―。
人の優しさや思いやりの心は、自然のぬくもりの中にこそ育つものを…と、空しさを感じる。
植物画との出会いは、こんな感傷的な寂しさに取り付かれている頃だった。少し体調も悪かった時期で、気分転換、退屈しのぎ、ボケ防止にと始めたつもりが、すっかりハマってしまった。
以来、十余年余り、おかげで元気に八十路を迎え、花泥棒のように他家の垣根の内を覗き込み、花市の出るお寺の境内などウロついている。
手ほどきをしていただいていた水島先生が体調を崩されたとの理由で、カルチャースクールの講師の任を引き継ぐ事になってしまい、現在、月2回、微力ながらその任を務めている。
先生と呼ばれて教えるほどの力量も経験も無く、ただ少し先輩として出来るアドバイスをしながら、絵筆を持って集う同好の仲間と描く楽しさ、お喋りの楽しさで時を費やしている。今、目の前に息づいている植物が、例えつまらない一枝の路傍の草花でも、じっと向き合って話しかけてみるとき、そして、その姿をあるがままに描いてみるとき、自然の力、風や水や土の息吹を感じることが出来れば、心安らぐちっぽけな幸せもそこにあると伝えたいと思う。

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