【水島一女:トチノキ(ムクロジ科(旧トチノキ科)Aesculus turbinata】

トチノキ(ムクロジ科(旧トチノキ科)Aesculus turbinata

トチノキは日本固有種で、古くから利用され実は食用、花はミツバチの蜜源、材は木目が美しく用途が広い。
かねてから絵にしたいと思っていたが、高木なので花を近くから観察できなかった。たまたま大阪北部の能勢町で観察しやすい木を見つけ、五月の開花期、秋の果の採集、冬芽と数回通って作品にしました。

【水島一女: ゼンテイカ(礼文島産)( ワスレグサ科)Hemerocallis dumortieri var. esculenta】

ゼンテイカ(礼文島産)( ワスレグサ科)Hemerocallis dumortieri var. esculenta

日本の最北礼文島では、7月には海岸のお花畑で、鮮やかな黄色のゼンテイカ(エゾカンゾウ)が咲きます。朝開花し、夕方閉じる一日花なので、朝早くから花の前に座ってスケッチした思い出が、なつかしいです。(透明水彩 35.5×27.8cm)

作者 プロフィール

水島一女 Mizushima, Kazume(大阪府)

還暦を迎えてそれまでの職業、仕事を退いたとき、第二の人生をどう過ごそうか、と考えました。
いろいろ思案して、いままでに体験したことのないようなジャンルにチャレンジしてみよう、と探していたときに、東京の青山で、佐藤廣喜先生の個展に“遭遇”、「決めたっ」と、その場で先生に入門をお願いし、大阪から月二回、先生の教室に通うようになりました。

当時、先生はボタニカルアート協会や園芸協会の重鎮、それが一面識もない私を弟子として受け入れて頂き、教室のご指導はもちろん、花を尋ねて海外スケッチ旅行、(スイス、イギリス、カナダ)や恒例の玉原実習、植物知識の学習、フィールドスケッチ、無我夢中の勉強、とにかく楽しい思い出ばかりのつまった時代でした。

先生が入院中、私は作品をパソコンではがきに印刷してみました。
それを先生に送ったところ、病床の先生から電話、10枚ほどの原稿すべてについて、たくさんの意見を頂き、早速改良を重ねて数日後に再校をお送りしましたが、間に合いませんでした。このとき、1998年8月。最後の電話でのお話は、「チャレンジするんだよ」というご遺言だと思っています。

翌年から、角田先生のご推薦で、大阪よみうりカルチャーのボタニカルアートを担当するようになりました。いまも現役です。
実は8年前、私も大腸がんの確定診断を受けました。ステージⅢのa。
入院待ちの10日間ほどの間、開きかけた庭のムベを作品にしました。待機ベッドが空いた、今日入院との連絡を頂いて、作品中央上部の手掌葉5枚1本の彩色をしないまま、「無事生還したら仕上げるからね」と言い残して入院、7時間をこえる手術が成功して退院。
絵との約束は帰宅後真っ先に履行、着色と仕上げをしました。
あとで、「よくそんな大変なときに絵筆を持てたね」という声もありました。

私は、花の絵を佐藤先生に習っていたから、ボタニカルアートを知っていたから、花が私の生命を支えてくれていたのだと思っています。

その数年後、もう一つの難病に遭遇しました。医原性のC型肝炎です。
74歳の私は、治療を拒否されましたが、結論を言えば、医師の勇気があって治癒、以後治療年齢が引き上げられました。勿論、このときのエピソードや作品もありますが、今回はご勘弁ということで・・・。
今年2011年、私は80歳、傘寿を迎えました。
現在も、若い人たちの様々な感性にふれることが楽しく、佐藤先生の宿題の研究もあり、花に好奇心がふくらむばかり。日々充実人生です。

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