室木彗子 Muroki, Keiko

2017年8月 1日

【室木慧子:ヒガンマムシグサ(サトイモ科)Arisaema aequinoctiale】

ヒガンマムシグサ(サトイモ科)Arisaema aequinoctiale

18年前、週末を房総半島中ほどの大原で過ごすようになったとき、まだ草が芽吹かぬ杉林の下草の中で、この植物を見つけました。その頃は正しい名前を知りませんでしたから、なぜマムシグサなのに1ヶ月も早く顔を出すのだろう、と思っていました。
その後、偶然 新聞の植物コラム欄で千葉の固有種であることを知りました。
ヒガンと名に冠するように、春彼岸の頃、確実に姿を現します。
本来1m以上大きくなる草なので、画面に入るモデルを探すのに苦労しました。そして果実はヒヨドリの大好物で、色づくとすぐ ついばまれてしまうのです。ネットをかぶせて保護し、鮮やかな色合いを待ちました。

(第13回 日本植物画倶楽部展図録 企画テーマ部門「日本の固有植物」掲載)

【室木慧子:春の訪れ(春の草花17種)(シソ科他)Spring Wild Flowers】

春の訪れ(春の草花17種)(シソ科他)Spring Wild Flowers

早春の散歩で出会う野草のなかには、身近か過ぎて見過ごされがちのものも多いが、みな楚々とした魅力的な美しい姿をしています。また、雑木林の木漏れ日にかくれてひっそりと咲く妖精を見つけた時の感激は格別です。(透明水彩 44.0×37.0cm)

作者 プロフィール

室木彗子 Muroki, Keiko(千葉県)
私は西伊豆で生まれ、横浜で育ち、今は千葉に住んでいます。小学生の頃、春になると亡父と野遊びに出かけました。山菜だけでなく、野草をも愛でて歩きました。
亡父は植物の知識が豊かで、日本で初めてカラー印刷で出版された植物図鑑を所蔵しており、知らない植物を調べてくれました。私の野草好きの原点です。

そんな私が植物画に出会ったのは10年ほど前、展覧会で目にした石川道子先生の絵でした。
その絵に魅了されて、「自分で描いてみたい。でも…」と、3年間も躊躇した末、やっぱり始めようと決心して教室の門を叩きました。今は同好の仲間と一緒に描いています。なんと奥の深い世界なのでしょう。

里山散策で出会った植物を描き、小文を添える手作り画文集を1年1冊のペースで創り始めて5冊完成しました。20種ずつ まとめていますが、まだまだ描いていない草が沢山残っていますから、これからも続けたいと考えています。
“生命を写す”生命感が表現できるようにと心がけるのですが、力不足でなかなか思うようになりません。でも、植物と向き合い、対話しながら描く静かなひとときを大切にしたいと思います。

このページの上部へ▲


カテゴリーでブラウズ

並びは五十音順です。

作者名

植物名(作品名)