佐藤晶子 Sato, Akiko

【佐藤晶子:ヨウシュヤマゴボウ(ヤマゴボウ科)Phytolacca americana L.】
ヨウシュヤマゴボウ(ヤマゴボウ科)Phytolacca americana L.

数年前の夏の終り、空地の雑草の中に濃い紫の小さな実が密集しているのが目にとまった。
艶々とした実を支えている赤紫の茎、葉もまた濃い緑から深紅に変ろうとしていた。
実に美しいそのダイナミックな姿に魅せられ、毎年描いてきた。昨年やっと根も入手し、その一年の変化を一枚の絵に収めることができた。牛蒡というので、その立派な根も食べられそうだが、毒性があるという。

【佐藤晶子:ゼラニウム(フウロソウ科)Pelargonium × hortorum】
ゼラニウム(フウロソウ科)Pelargonium × hortorum

TV アニメの「赤毛のアン」のグリーンゲーブルズの出窓に、ゼラニウムの鉢植えが飾ってあった。白い壁や窓枠にアニメながら実によく合っていた。
密集した葉の中から長く出た茎に、大きな球状の花をつける様子が好きだが、絵にするとバランスがとれない。時折、制作時参考にする「ボタニカルアート」(SBA 出版)に、葉や花芽を足もとにあしらってみるとよいとあったので、試しにとり入れてみたが、画面全体にモチーフが広がりよかった様だ。

【佐藤晶子:フキ(フキノトウ)(キク科) Petasites japonicus】
フキ(フキノトウ)(キク科) Petasites japonicus

(透明水彩 25.2×18.3cm)
2020年8月5日更新

作者 プロフィール

佐藤 晶子 Sato, Akiko 東京都

2003年、植物画の市民講座を受講したとき、最初の講座で日本植物画倶楽部の絶滅危惧植物画展の案内を頂いた。原画をみたのは初めてということもあり、とても感動し、その後夢中になって描き始めました。先生から「たくさん描くことが大事」と教わり、3年間で400点の作品を描いた。現在は月1〜2枚のペースで描いているが、長く続けてみて、逆に自分自身が納得のいく出来栄えの絵が少なくなっているように感じられます。

*科名、学名は作品掲載当時の図録に基づき表記しております。
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