矢野裕子 Yano, Yuko

2015年12月15日

【矢野裕子:サクユリ(ユリ科)Lilium auratum var. platyphyllum】

サクユリ(ユリ科)Lilium auratum var. platyphyllum

私が初めてサクユリを知ったのは、牧野富太郎博士の植物画展でのことでした。
あまりにも素晴らしかった原画の記憶から、原種ユリの中では世界最大という触れ込みのこの球根を園芸店の通販の案内で見つけた時には、即 購入。
咲かせてみれば、予想以上の大きさと香りでした。
自生地の伊豆諸島では持ち出しは一切禁止。
売られているのはシントシマという利島で選出されたものなのだそうです。
日本の固有植物の取り組みに際して、無謀にもこのユリを選んでしまった私は、自生する姿も見てみたいと島に向かいました。海風の中、すっくと立つ姿は感動ものです。
本当は葉は傷だらけ。でも虫など気にせず逞しく、今年も咲いてくれていることでしょう。

【矢野裕子:オニユリ( ユリ科)Lilium lancifolium】

オニユリ( ユリ科)Lilium lancifolium

いただいた数粒を鉢の隅に埋めた記憶があった。ある年、たくさんの葉をつけた毛むくじゃらのユリらしき芽が、元気に伸び始めた。やがて葉のつけ根に…例のムカゴ!?窮屈になった鉢から植え替える際、球根を描いた。(アクリル 51.8×36.0cm)

作者 プロフィール

矢野裕子 Yano, Yuko(大阪府)

里山と里海に近い環境で育ったせいか、幼い頃から動植物が大好きでした。
「大きくなったら、身近な野の花を思う存分描くんだ!」
小学生の私が密かに憧れ、決めていたことでした。
実際、思いきって植物画を始めたのは何十年もたってからのことです。
好きだから見る、描くためには観る、観ることで識る、識れば愛する、ますます描きたくなる。
そしてまた、描くために観る、観ることで…。 なぜか楽しいこの繰り返し。
十年近く経ちました。
気ままに描き進める私を気長に見守り、適切に指導してくださる先生と、
同じ趣味を持つ仲間がいてくれたからこそ、続けてこられたのだと感謝しています。
四季折々多くの植物に恵まれたこの日本に生まれ、植物画を描けるという幸せ。
だけど、描きたいものが多すぎる…という贅沢なジレンマ。
日本の固有植物や原種のユリなど幾つかのテーマを絞るようにしたものの、魅力的な植物に出会えば時間不足・技量不足もそっちのけ、夢中でスケッチブックを手にしています。

私にとって、ずっと変わらない最優先のテーマ。それは‘生命’なのかもしれません。
生命の不思議をたどり、感動し、慈しむ心を大切にしたいと思っています。
今まで植物を始めとする自然の豊かさに癒され、勇気づけられ、教えられ、様々なエネルギーをもらってきました。 そのいくらかでも何らかの形で還元していけたら…
最近の私が、また密かに考え始めていることです。

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