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勝治誠 Shōji, Makoto

2012年2月 1日

【イラスト:ヤブツバキ(C)Shōji, Makoto】

ヤブツバキ(ツバキ科)Camellia japonica

モデルの花は、3年ほど前のある日、散歩に出た妻が河原の土手で見つけて折り取り、持ち帰った一枝です。
花の「赤」ですが、クリムゾンレーキに、例えばカドミウムレッドライトなどの橙色系を加えると深紅が生まれますが、それを使いました。
「緑」はテールベルトにウルトラマリンディープを混ぜて基調色としました。
ところでこの絵ですが、右下のツボミと周辺の葉3枚の、一塊全体を支える柄、もしくは小枝が描いてないのです。東京展の受付をご一緒した方に指摘されてびっくり。
展示してあった原画に走り寄り、ガラス越しに覗き込むと、かすかに鉛筆の跡らしきものが感じられはするものの、本当に宙に浮いていました。
花や葉、実などと茎や幹との自然な連絡は、自分でも十分心を遣い、人にも注意を促していたつもりではあったのですが…。

作者 プロフィール

勝治誠 Shōji, Makoto(神奈川県)
20年ほども前になりましょうか。 購読していたアウトドア誌上で植物の細密画を初めて見ました。
凹凸の激しい葉に覆われた野草で、そのリアリティー・緻密さに目をムキました。 
そして、次にはそれが中学生の作品と知らされ、今度は目がテンになりました。
後年、その絵は科学博物館が主催する植物画コンクールの入選作だったことを偶然知りました。
たまたま組織や勤めから離れる年齢だったものですから、植物画に関する入門書を十余冊も買い込み、猛勉強を始めたものです。
ほどなくして相模原市や関連団体で教えるようになり、それらの修了生を受け入れる形で教室を開設…という次第で現在に至っております。

最近、びっくりするようなことが起きました。 私のホームページを見た日系カナダの女性が、昨秋、1ヶ月ほど教えて欲しいと伝えてきたのです。
長崎や新潟あたりからなら連絡は稀にあるのですが、今度は地球の裏側です。「まさか~」と笑っていたのですが、画材一式を抱えて本当に来日されました。
3週間ほどの間に全教室を集中受講し、暮れも押し詰まった12月中旬、バンクーバーに帰って行かれたのです。
地元でも全国でも、またその外側にさえ繋がる植物画を通しての人とのつながり…
今の私にとっては、かけがえもなく貴くありがたいもの、まさに「めぐみ」だと感じています。

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酒井得子 Sakai, Tokuko

2012年2月 1日

【イラスト:クマイザサ(C)Sakai, Tokuko】

クマイザサ他(イネ科)Sasa senanensis, etc.

晩秋の山歩きで麓近くまで降りてきたとき、立ち枯れたコバイケイソウがあちこちに
生えているところに出会いました。 
近くにはクマイザサが茂みを作り、コバイケイソウの生育を脅かす勢いでした。
晩秋のクマイザサの緑は、盛夏の頃とは異なる渋みがあり、立ち枯れの花の風情と
とても良くマッチしていました。
静かな晩秋の自然を少しでも表現できたらと思い、画材に選びました。

作者 プロフィール

酒井得子 Sakai, Tokuko(北海道)
1936年北海道生まれ。 大好きな山歩きで出会う可憐な山野草や庭先の美しい花々をただ
綺麗、綺麗と眺めるだけの毎日でしたが、ある日、カルチャー教室の「植物画」の講座名が
目に飛び込んできました。
お教室には素晴しい絵を描かれる方々が大勢おられ、中学生の時以来 絵筆を持った事の
無い私は恥ずかしい思いをしましたが、講師の早川尚先生の懇切丁寧な御指導と温かい
励ましで以来20年間、休まず続けてまいりました。
天眼鏡で見る植物の世界の素晴しさ、一つ一つの植物に向き合うことで得られる沢山の発見は
私にとって、かけがえの無い財産となりました。
これからも体の続く限り、マイペースで描き続けたいと思っています。

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中野潤子 Nakano, Jyunko

2012年2月 1日

【イラスト:アボカド(C)Nakano, Jyunko】

アボカド(クスノキ科Persea americana

大きな葉と、雄期雌期のある花からたぶんクスノキ科だろうと目星は付けたものの、なんの木かわからずにいました。
ある夏の日、屋根のずーと上に沢山ぶら下がっているいびつな形の実を見て、アボカドだと気付きました。何度か枝をいただき、描き上げた翌年、向かいのお宅が建て替えられ、新しい住人から落ち葉の苦情が寄せられ切られてしまいました。種から30年いじょう育てられた方のさみしさと、都会でのご近所付き合いを考えさせられる作品となりました。

作者 プロフィール

中野 潤子 Nakano, Junko(大阪府) 

 関西国際空港工事着工とともに、泉州(大阪南部)の自然環境は一変し、子供の頃から山野に親しんで来た私は危機感を覚えました。消えゆく植物を何らかの形で残しておきたいと始めたのがボタニカルアートでした。
 私の場合はアートというより、記録・観察日誌という感じで、野草や自分で育てた野菜を描いています。御指導いただいた山本武子先生に薦められ、2011年4月より2教室で指導しています。
当教室では絵を描く前にまず、その植物について深く学び、神秘の世界に感動する事から始まります。

2003年 ボタニカルアートを始める
2006年 日本園芸協会(JGS)コンクール毎日新聞社賞
2009年     〃               佳作
2011年     〃               毎日新聞社賞

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曽我恵子 Soga, Keiko

2012年1月 6日

【イラスト:ツバキ(C)Soga, Keiko】

ツバキ(栽培品種;果実)(ツバキ科)Camellia japonica cv.

椿といえば、花を愛でるもの。
ユキツバキ、ヤブツバキの原種から、数多くの華麗な園芸品種が作出されて人々を楽しませているし、
絵画のほうは、これまた、多くの画家の名品が揃っています。
そこで、あえて、果実を描いてみました。赤く色づいた果皮は革質で、分厚く硬い。
熟すとぱっくり裂けて中の黒い種子がみえる。その色の対比が美しいと思いました。
この絵を描いた頃は、ツバキやサザンカの実が面白くて何枚も写生しています。
植物を見つめながら写生していると、見えなかったものが見えてくる瞬間があって、
それが写生の醍醐味でもあり、植物画を描くための大切なことと感じています。

作者 プロフィール

曽我恵子 Soga, Keiko(東京都) 
1951年、東京生まれ。
大学で日本美術史を学んだ後、日本画専門の美術館で8年働きました。
その後、退職して専業主婦というお決まりのコースで、地域のボランティアやら、コーラスやら、
パッチワークやらという生活。子育てにはかなり苦労しつつ(植物でさえ育てるのは難しい)、
市の広報で植物画講座を目にして受講、だらだらと、不真面目に続けてきました。
ところが、子供たちも成長し、娘は染織、息子は陶芸の道へ進み、話の分かる大人になって、
私も俄然、真面目に取り組むことにいたしました。
自分が面白いと思ったところを、観る人に伝えられるよう、植物との対話を十分にして、
作品を作り上げていきたいと思います。

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福島南緒子 Fukushima, Naoko

2012年1月 6日

【イラスト:アオキ(C)Fukushima, Naoko】

アオキ(斑入品は栽培品種)(ガリア科)Aucuba japonica

12年前、自宅を新築しようと探し求めた土地には森のように樹木が生い茂っていた。
なかでもアオキは至る所にあった。庭作りはそのアオキを伐採することから始まった。
どこにもある平凡なありふれたアオキだが、雌雄異株で、18世紀後半イギリスに斑入りのアオキが
日本から輸入されたものの、赤い実をつけなかった。
江戸時代末期1861年に来日したプラントハンターのロバート・フォーチュンの主な目的はアオキの
雄木をイギリスへ持ち帰ることだった。
冬でも美しい青い葉とその美しい赤い実はイギリス人にとって欠かせない冬の庭を彩る木になった。
属名アウクバは日本語のアオキバのラテン語化したものということだ。

作者 プロフィール

福島南緒子 Fukushima, Naoko(千葉県)
東京都生まれ。現在千葉県市川市在住。
20代の終わりから30代にかけてベルギーに滞在していたことが縁になって、ベルギー政府観光局の
日本支局開設、2007年8月に定年退職するまでその支局長を33年間務めました。
同年秋に旅に出ました。行き先はパリ郊外マルメゾンにあるマルメゾン城です。
ナポレオン皇妃ジョセフィーヌが暮らし、沢山のバラや珍しい植物を育てていたところです。
植物画家ピエール・ジョセフ・ルドゥーテはここで多くのバラの絵を描いたのです。
ベルギーを紹介する仕事の中で画家ルドゥーテを知り、彼の出身地サン・チュベールを訪ね、
2001年にはベルギーからルドゥーテの絵や資料を取り寄せ東京のベルギー大使館でルドゥーテ展を
企画・開催しました。 日本で初めての正式な展覧会でした。
これを契機に後にルドゥーテ展が日本各地で催されるようになりました。
ルドゥーテがすべての始まりでした。彼が描いたバラを自分の庭で育てたいとバラ栽培を始めて12年。
原種、オールドローズなど今では125種のバラを育てるようになりました。
植物画を習い始めたのは2008年秋からです。庭で育てる花を描けたらという思いがあります。
育てることとそれを描く喜びと幸せは倍加します。
いつかベルギーの野に咲く花々を描いて展覧会を催したいと思っています。
2011年12月NHK学園生涯学習美術展で学園賞受賞。

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駒木根典子Komakine, Noriko

2011年12月27日

【イラスト:オモト(C)Komakine, Noriko】

オモト(キジカクシ科)Rohdea japonica

オモト(大本・万年青)
4,5年前に植えたオモトに真赤でつやつやした実が、びっしりつきました。地下茎も増えて葉も30~50センチと根生で厚みがあり、光沢があり、多年草で力強く、美しい植物だなあと思いました。どんな花が咲くのかなあと、次の春、注意深く見守っていたら、5~7月頃、葉心から、高さ8~18センチの花茎を出し、穂状花序、筒状に小さな平たい花をびっしりつけました。花被片6は下部盤状に癒合し、雄しべ6も花被片に癒着、子房は3室で、とても花とは思えない骨のような様子です。次々と変化して赤い実となるまでを楽しんで描いてみました。
山林下や、庭の片すみで、鉢植えでと、順応して育ち、やがてはお正月の水盤の主役にもなる礼儀正しい姿は、大好きな植物の一つです。

作者 プロフィール

駒木根 典子 Komakine, Noriko(栃木県)
 
 私がボタニカルアートに出合ったのは、近所の山崎光子先生のお教室です。見学のつもりで訪れ、先生や先輩方のすばらしい作品を見て、その場で入門してしまいました。でも絵に対して何の知識もなかったので、始めてからの難しさは苦しみの連続でした。何度やめようかとおもったかわかりません。
それでも、植物の美しさに魅せられ、筆を運んでいました。豪華絢爛な花も凛として清々しい花も、様々な個性のすべてが素晴らしく魅力的です。自然の営みを真摯に繰り返す姿に感動し、励まされます。素敵な花を描く贅沢な時間に恵まれたことに感謝している毎日です。
 年に一度の教室の展覧会参加も今秋で11回目を迎えました。その間に世界のラン展に二度入選したり、教室の創立十周年記念に図録の編集出版を手伝ったり、70歳でこんな感動を経験できたのも、植物画を始めたおかげと思います。今後も、花の姿を、美しさを追求して描きたいと思います。

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梅原伸子Umehara, Nobuko

2011年12月27日

【イラスト:ツバキ(C)Umehara, Nobuko】

ツバキ(栽培品種)(ツバキ科)Camellia japonica cv.

ツバキ栽培
このツバキは、伊予岩根という品種で、ベランダ栽培をしています。現在、実生を含め30品種あります。ツバキは、この花が綺麗だから種から作ろう・・・と思っても必ずしも同じ花が咲くとは限りませんし、発根後6~7年しないと花を見ることはできません(私の栽培経験から)ので大変ですが楽しいものです。
私の発根方法は、ビニール袋に水を入れて種を浸し、たまに水を替えながらそのまま置き、発根後3㎝くらいになったら鉢上げします。11月に鉢上げしたものがありますが、6~7年先に花とのご対面となります。現在11年目の実生ツバキが3種咲きますが、種から栽培の場合は、乾燥したら発根しないためいつも湿った状態を保つことが大切です。ツバキは縁起が悪い・・・という方もありますが、昔からとても高貴な花とされています。

作者 プロフィール

梅原 伸子 Umehara, Nobuko(大阪府)
島根県生まれ
日本植物画倶楽部会員
JGSアーティストの会会員
2002年~ 角田葉子氏に師事

1998年  日本園芸協会通信講座 植物画講座を修了
1999年  日本園芸協会創芸展   秀作賞     (ヒメユリ・ 鉛筆画)
2001年  日本園芸協会創芸展   三菱鉛筆賞  (ブドウ・・ 鉛筆画)
2002年  JGS誌上コンクール    優秀賞      (ガーベラ・鉛筆画)
2003年  JGS誌上コンクール    秀作賞      (イヌタデ・・彩色)
2004年  JGS誌上コンクール    秀作賞      (スイセン・・彩色)
                     秀作賞      (ツバキ・・・彩色)
2005年  JGS誌上コンクール    優秀賞      (バラ ・・・・ 彩色)
       以上コンクール挑戦は中止
2004年~ JEUJIAカルチャーの講師を皮切りに、よみうり文化センターほか、
        講師を務める。
2003年~ KCSのツバキの挿絵を担当

作品展参加
1997年~ 植物画大阪同好会の作品展に参加
2003年~ 日本植物画倶楽部巡回展に参加
2005年~ 花葉会作品展に参加
2005年   大阪淀屋橋、北浜画廊に於いて個展
2006年  堺市都市緑化センター植物園に於いて個展
2007年  大阪淀屋橋北浜画廊にて、ステンドグラスの方とのコラボ展
2011年  第1回梅原教室総合展  

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川﨑陽子 Kawasaki, Yoko

2011年12月 3日

【イラスト:バラ(c)kawasaki, Yoko】

バラ‘緑光’(バラ科)Rosa ‘Ryokukō

’緑光’は淡い緑色を含んだ花色が白っぽく変化する中輪のフロリバンダ種です。1991年に京成バラ園で作出されました。バラ好きの母が緑の色に魅かれて求めた一鉢。これまでほとんど描くことのなかったバラですが、グループ(ふくおか植物画会)展のテーマとなった昨年に作画。いらいすっかりバラの虜になってしまい、今では育てる苦労に追われる日々を過ごしております。

作者 プロフィール

川﨑 陽子 Kawasaki, Yōko(福岡県)
1935年生まれ

50代のころ近くの’花のスケッチ’の教室にはいりました。
その折に、東京より転地して来られた方からボタニカルアートを紹介され、たちまち魅せられてしまったのが始まりです。その頃は近くに先生がいらっしゃらなかったので、上京したりしながら故・佐藤広喜先生のご指導を何度かいただきました。
今は家族2人の自宅介護に追われておりますが、植物と向き合える極上の時間だけは大切にしたいと願っている毎日です。

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佐藤スミカ Sato, Sumika

2011年12月 1日

【イラスト:キウィ(C)Sato, Sumika】

キウイ(マタタビ科)Actinidia deliciosa cv.
作者 プロフィール

佐藤スミカ Sato, Sumika(東京都)
小林英成先生の植物画入門講座を終了し、もっと続けたい、深く植物に対する知識を身につけたい・と、グループを結成し、19年目に入りました。
着色が苦手で手こずっている時期にペン画を習い、一気にのめりこみ、ペン画のみセピア色で描き続け、18年になります。
昨年からは鉛筆画も加わり、以前 勉強していました水墨画の白、黒、濃淡の世界にひたっています。
展覧会には時間の許す限り出かける事を心がけています。
多摩には、まだまだたくさんの野草があります。
素晴らしい環境に恵まれた自然の中で、果物・野菜中心の作品から幅を広げると共に、知識も同時進行でいろんな植物に取り組んでいきたく思っています。

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紅瀬ふみ Kose, Fumi

2011年12月 1日

【イラスト:ソヨゴ(C)Kouse, Fumi】

ソヨゴ(モチノキ科)Ilex pedunculosa

雌雄異株。6月頃に雌花は3~4cmの花柄に1個の白い花を雄花の花柄は枝分かれし3~8個の花をつけます。
果実は直径8mmの球形で10~11月に赤色に熟し最初は上向きで長い花柄の先端に実るので次第に垂れ下がる
のが特徴。 葉は互生。 先は尖り基部は円形、縁は全縁で波打ち風が吹くと葉と葉がこすれ合う音がするという
ことがソヨゴ(そよぐ)の名の由来といわれています。
わが家の庭に植えて6年、よく観察して描いてみました。

作者 プロフィール

紅瀬ふみ Kose, Fumi(東京都)
山形の田園地帯で育ったものの大人になって魅かれるのは建築様式美、古い家具、工芸品、博物画など
もっぱらアート鑑賞で、自然とは縁遠く過ごしていました。
植物画は98年のThe Shirley Sherwood Collection展で内外の素晴らしい作品を見た感動から習い始め、
度々中断しながらも自然界の面白く芸術的な形状に圧倒され、魅了されて描き続けてこれました。
植物知識に欠ける状態ながらも師事している大宮教室の斉藤光一先生と博識な友人に助けて頂きながら
ようやく埼玉植物画の会展に毎秋、植物画倶楽部展には今春から出品して、少しずつ好きな植物を描いて
いければと思っています。

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